解決事例紹介~勾留請求の却下を獲得した事例(刑事事件)~

事案の概要

保護観察付執行猶予中に傷害事件を起こしてしまったとして、Aさん(本人)及びご家族からの要望により弁護人に選任されました。
Aさんの要望としては、事件の内容を大筋認めており、また日頃の生活もあるため勾留は回避したい、示談を進めてほしいというものでした。

弁護活動と結果

・示談交渉
示談成立(逮捕後1日で示談が成立)
・検察官に対する勾留請求を取りやめるよう意見書を提出
→勾留請求維持
・裁判官に対する勾留請求却下の意見書の提出
勾留請求却下
→検察官からの準抗告についても棄却(勾留請求却下という結論を維持するもの)
即日釈放
不起訴処分の獲得

弁護士のコメント

令和5年の犯罪白書によれば、令和4年度における勾留請求却下の割合は約3.8%と低く、たとえ示談が成立していたとしても油断ができませんでした。
裁判官に対しては、意見書を提出するとともに直接面談を申し入れ、勾留請求に理由がないことを丁寧に説明いたしました。
勾留は延長を含めると20日間も身柄を拘束されるものであり、社会生活への影響は極めて大きいものといえます。
したがって、逮捕後は速やかに弁護人を選任し、示談交渉など釈放に向けた適切な弁護活動に着手する必要があります。
刑事事件はとにかくスピードが命です。弊所では特にこのスピード感を重要視し、最大限の弁護活動ができたと思っております。